「何だかいつも疲れている…。痩せているせいかなぁ?」と不安になったことはありませんか。
実は、痩せすぎている人は気のせいではなく本当に普通体型の人より疲れやすいのです。それだけではなく、痩せすぎていることが体にさまざまな弊害を引き起こし、最悪入院のリスクすらあるのです。
そこで今回は「痩せすぎるとどうなるのか」という点についてまとめました。将来を左右してしまう症状になってしまうこともあるので、体調不良が気になる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
最悪の場合は入院…!?痩せすぎるとどうなるの?
痩せすぎている人は食事の量が少ない場合も多く、体の栄養状態が非常に悪いことがあります。そして栄養状態が悪いと心臓に負担がかかったり、脳に悪影響が出たりすることもあるのです。
場合によっては摂食障害(拒食症など)が疑われ、心療内科などの受診をすすめられることもあります。
また痩せが進むと、最低限の日常生活にも支障が出るようになってきます。体重が標準体重の65%以下になると、入院による栄養治療も考慮しなければなりません。さらにひどい場合には、意識障害や生命の危険すら生じる可能性があります。
なお、標準体重とは、日本肥満学会が設定している「最も病気になりにくい体重(22×身長(m)×身長(m)で算出)」のことです。
身長 | 標準体重 | 入院が必要になる体重 |
---|---|---|
150cm | 49.5kg | 32.2kg |
155cm | 52.9kg | 34.4kg |
160cm | 56.3kg | 36.6kg |
165cm | 59.9kg | 38.9kg |
170cm | 63.6kg | 41.3kg |
175cm | 67.4kg | 43.8kg |
180cm | 71.3kg | 46.3kg |
痩せ体型の人が標準体重まで体重をアップするのは非常にハードルが高いですが、せめて入院が必要になるほど痩せてしまわないよう気をつけたいものです。
見た目のコンプレックスに悩まされる
一般的に「太っているよりスリムな方が良い」とはいわれますが、残念ながら痩せれば痩せるほど「男性らしさ」や「女性らしさ」からは遠ざかってしまいます。やはり筋肉や脂肪がほどよくついているほうが見た目的にも印象が良く、異性からモテます。
また痩せすぎていると、見た目だけで「大丈夫?」と心配されることがあります。そしてプールや温泉・サウナなど、肌の露出が多い場面ではあばら骨が目立つことが気になり、コンプレックスを感じてしまうことも多いです。コンプレックスのために、夏場に薄着をすることも躊躇してしまいます。
外出時にも、「不健康そうな人が歩いているなぁ」と思ったらショーウインドウに映る自分だったりして「えっ!」と驚いてしまうことだってあります。自分の姿に驚くなんて、けっこうショックですよね。
このように、痩せすぎていると見た目にコンプレックスを持つようになって自信をなくし、メンタルに悪影響が出ることがあります。痩せすぎは、体だけでなく心にとってもつらいものなのです。
疲れやすく風邪を引きやすくなる
人間の体は、エネルギー不足になると体についている脂肪を使って足りないエネルギーを補充します。しかし、痩せすぎている人は体に脂肪があまりついていないためにエネルギーをうまく補充できず、普通体型の人に比べて疲れやすくなります。
また、必要な栄養素が足りていない場合、免疫力が低下して細菌やウイルスに対する抵抗力も弱くなってしまいます。そのため風邪などを引きやすくなり、一旦病気になると回復までに時間がかかるケースが多いです。
弱っていると次から次へと他の感染症にかかることもあるので、つらいですよね。
血行不良からの冷え性や肩こりが起こる
筋肉には、血流を良くするポンプとしての機能もあります。しかし、痩せていて筋肉量が少ないとポンプ機能がうまく働かないので、血行が悪くなりがちです。
血行が悪くなると、老廃物が排出されにくくなる一方で栄養素が行き渡らなくなります。また、体が温まりにくいので冷え性の症状が起きやすいです。
さらに、頭を支える筋肉量が少ないために肩こりが起こることもあります。血行不良もあるため、肩こりになるとなかなか治りません。このようなことから、痩せている人の中には常に冷えや肩こりに悩んでいる人も少なくありません。
骨粗しょう症のリスクが高まる
痩せていると骨にかかる負担が少なくなります。「負担が軽くなるから骨に良いのでは?」と思うかもしれませんが、骨というのはある程度負担がかからないと強くなりません。逆にいえば、負担が少ないと骨はどんどん弱くなってしまうのです。つまり、痩せすぎは骨がもろくなる骨粗しょう症の原因にもなるのです。
骨粗しょう症になると、転んだり手をついただけで骨折することがあります。大きい骨が折れてしまった場合は、入院治療が必要になります。仕事や学業にも影響が出るので、入院はできるだけ避けたいですよね。
その他、痩せている人に多い栄養不足な状態も骨粗しょう症のリスクを高めます。また女性の場合、痩せて女性ホルモンのバランスがくずれると骨に悪影響が出て、骨粗しょう症になりやすくなります。
鉄分不足による貧血になりやすい
食事の量が少なくて痩せ過ぎている人は、栄養不足による貧血にもなりやすいです。また、胃腸が弱くて栄養の吸収が良くないために貧血になる人もいます。
貧血になると、全身に酸素がうまく運ばれなくなるので疲れやすくなります。痩せている人が疲れやすいのは、こんなところにも原因があるのですね。
脂質不足から起こる乾燥肌になりやすい
痩せている人は脂肪分が少ないので、肌に分泌される油分も少なくなります。肌の油分には肌を乾燥から守る働きがあるので、油分が少なくなると乾燥肌になりやすくなります。
また、痩せている人は新陳代謝が滞りがちで、肌のターンオーバーサイクルも乱れがちです。これが乾燥肌に拍車をかけます。
脂質不足から起こる乾燥肌は、スキンケアにお金や時間をかけても治りにくいです。治すためには、まず体質改善に取り組まなくてはなりません。
【女性限定】生理不順になりやすくなる
女性の場合、痩せすぎると女性ホルモンのバランスが崩れて生理不順になりやすくなります。ひどい場合には生理が来なくなり、更年期の症状があらわれることがあります。
生理不順や無月経は、不妊にもつながりかねない大変な症状です。また、妊娠時に痩せすぎいて栄養状態が良くないと、出産時の胎児の体重が少なくなるリスクがあります。
低体重で生まれた赤ちゃんは、将来生活習慣病になるリスクが非常に高いので、子どもの将来のためにも痩せすぎはよくありません。
脱ガリガリで健康体を手に入れよう
痩せすぎていると、疲れやすい上に病気になりやすいというリスクを負うことになります。心臓や脳にも悪影響が生じ、最悪の場合は入院が必要となってしまいます。それを防ぐためには、ガリガリを脱して健康な状態に少しでも近づくことが必要です。
痩せすぎは、見た目だけの問題ではありません。特に女性の場合、将来の妊娠や出産にも影響を与え、生まれてくる赤ちゃんにも大きな負担を与える可能性があります。でも、後悔はしたくないですよね。
「痩せすぎかな?」「疲れやすくて体調が整わないな…」そう思ったら、生活を見直して脱ガリガリを目指しましょう。問題点を洗い出し、食生活やストレスなどを改善するだけでも違ってきます。
何をやっても太れない場合には、医療機関を受診するという選択肢もアリです。痩せすぎを克服して、心身ともに生活を楽しめるようになりましょう。
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